原価計算で動けなくなる?数字に囚われず事業を進める方法【原価計算の重要性と限界】
こんにちは、上田巧です!
今回は「原価計算は事業に本当に必要なのか?」というテーマについて考えていきます。原価計算と聞くと、なんだか難しそうで縁遠いイメージを持つ方も多いですよね。「やらなきゃいけないことは分かっているけど、どのタイミングでやるべきか分からない」と悩む経営者の方も少なくありません。特に、事業をスタートしたばかりの時期には、「数字だけで判断すると動けなくなってしまう」という事態に陥ることもあります。
今回は、原価計算の重要性とその限界を理解し、どう活用すれば経営判断に役立つかを考えていきましょう。
では参りましょう!
なぜ原価計算をすると動けなくなるのか?【数字に囚われない経営のコツ】
事業を始めたとき、誰しもまず直面するのが「資金繰り」の問題です。買った商品を売り、その売上で次の仕入れを行う。この繰り返しのサイクルを軌道に乗せることができて初めて、安定した経営が見えてきます。しかし、事業の初期段階でいきなり原価計算を行うと、数字の結果に気持ちが揺さぶられてしまい、「本当にこの事業を続ける価値があるのか?」と不安に駆られることがあります。たとえば、原価率や利益率の数値を見て、「もっと効率の良い方法があるのでは?」と迷いが生じることもあるでしょう。
私が現場で感じたのは、「原価計算が経営の判断材料にはなるが、それだけで事業の方向性を決めてしまうと前に進めなくなる」ということです。80円で仕入れた商品を100円で売ったとしても、利益率はわずか20%しかありません。これを見た瞬間、「これで本当にやっていけるのか?もっと利益率の高い事業を探したほうがいいのでは?」と感じてしまうのは自然なことです。
しかし、原価計算の結果を鵜呑みにして「やるか、やらないか」を決めてしまうのは大きな間違いです。本来、原価計算は「改善ポイントを見つけるためのツール」であり、事業の価値そのものを判断するものではありません。
原価計算の結果だけに左右されない経営判断をするには?【事業の成功を導く秘訣】
経営を行う上で、最初から高い利益を出せる事業はほとんどありません。むしろ、スタート時点では赤字を出してでも事業を軌道に乗せることが重要です。ですから、原価計算で利益率が低いと分かっても、その結果を「やるか、やらないか」の判断材料とするのではなく、「この利益率をどうやって改善するか?」と考えることにフォーカスを当てましょう。利益が出ていないからといってすぐに諦めてしまっては、せっかくの事業チャンスを逃してしまいます。
例えば、利益率が低いと分かった場合、その結果を「やらない理由」として捉えるのではなく、「どうやって利益率を上げるか?」を考える起点にしましょう。価格設定の見直しやコスト削減、もしくは商品の付加価値を向上させるなど、事業をより利益率の高い形に改善していく方法はたくさんあります。つまり、原価計算は「現状を知るための指標」に過ぎないのであって、それをもとに事業全体を評価してはいけません。
また、数字だけに囚われず、事業に対する「想い」や「ビジョン」を大切にすることも重要です。数字では測りきれない価値や可能性を見逃してしまうことのないよう、自分の情熱ややりがいを見失わないことが成功へのカギです。原価計算の結果が厳しくても、自分の事業に対する思いを信じ、改善策を講じることで成功への道が開けるのです。
まとめ:原価計算だけを「判断材料」にしない!数字に縛られず事業を進めよう
結論として、原価計算は事業を分析するための大切なツールですが、数字だけで全てを判断しないことが大切です。原価計算の結果を見て「やるか、やらないか」を決めるのではなく、「この数字をどう改善するか?」を考える姿勢が求められます。特にスタートアップや新規事業では、最初は赤字からのスタートが当たり前です。その中でどうやって事業を成長させていくかを考え、試行錯誤を繰り返すことが、最終的に利益を生み出すコツです。
「数字だけではなく、自分の情熱を信じて行動すること」を大切にし、原価計算を途中経過の道しるべとして活用していきましょう。皆さんも、数字に惑わされず、しっかりとしたビジョンを持って事業を推進していってくださいね。
ではまた!